いつもの世界を、少しだけ違う角度から



今朝もいつもの駅で乗り換えて、ホームに上がった。
電車が来るまで、まだ少し時間がある。

特に理由もなく、ぼんやりと向こうを眺めてみた。

すると、今まで何ヶ月も通っていたはずなのに、初めてホームから駅の入り口が見えていることに気がついた。

☘︎

足早に出入りする人たち。

仕事に向かう人、小走りの高校生、こどもの手を引くお母さん−−−

顔はよく見えない。
誰一人として、名前も知らない。
ジオラマのような景色のなか、遠くて、輪郭もぼやけている存在…

そう言えば私も、ほんの数分前にあの人たちと同じようにそこを通ってきたのか。
リュックを前に抱えて改札を通る自分を想像する。

途端にその何気ない日常が、人々の営みが、無性に愛おしく思えてきた。

ここで生きて、行き交って、それぞれの一日を始めようとしている。



特別なことなんて何も起きていない。

でも、そんな「何も起きていない瞬間」の連続が、確かにこの世界をつくっている。

私も、その一員。
この世界の中で、愛おしい存在で、愛されるべき存在なのだ。

☘︎

ヨガで大切にされている〝つながり〟や〝ワンネス〟という感覚は、
特別なポーズの中だけじゃなく、日常の何気ない瞬間にも転がっている。

時々こうして、自分自身や自分がいる場所を俯瞰してみるのも良いものだな。

そんなことを、ただホームに立っていただけの時間がそっと教えてくれたようだった。



あなただったら、日常のどんな景色にいる自分を想像してみますか?

☘︎

今日もそこに居てくださって、ここまで読んでくださって、ありがとうございます。

どうぞ温かくして穏やかな時をお過ごしくださいね。

ナマステ♡

Yüm